2009年10月30日金曜日

ボルティモア・ブレイクス

ボルティモア・ブレイクス〈B-more〉って一体どんなジャンル?!


まず、ボルティモア・ブレイクスのボルティモアについて少し調べてみましょう。ボルティモア(Baltimore)はアメリカ合衆国、メリーランド州にあります。南北戦争の舞台でもあり、アメリカ国歌や星条旗もボルティモアで生まれました。また全米初の鉄道もボルティモアから開始。工業が発展、後に造船、鉄鋼の他、貿易港としても発展しました。

人種的には白人30%。アフリカン・アメリカン65%。残りは、先住民、アジア系、ヒスパニック系。白人よりもアフリカン・アメリカンの多い都市なんですね。

昔は人口100万人に達する程栄えていたんですが、1960年代から施設の老朽化と不況によって、ダウンタウンから人口が流出。スラム街が発展、治安の悪化が進みました。そこでボルティモア全体をあげて工業、貿易と共に多数のレジャー施設を建設しました。インナーハーバーには大型ショッピングセンター、ボルチモア国立水族館、海洋博物館などがあり、活気がありますが、やはり中心地の空洞化問題は、現在でも深刻な問題です、

ボルティモアについて何となく分かりましたね。
ゲットーな場所も多い都市。そんな都市名がついている、ボルティモア・ブレイクス。
一体どんなジャンルなの!?

まず、今回調べていて気がついたのが、ボルティモア・ブレイクスと言う単語よりも、海外では、「ボルティモア・クラブ」または「ボルティモア・クラブ・ミュージック」の方が浸透しています。Wikipediaの英語版でもボルティモア・クラブで登録されています。

でも、海外でもボルティモア・ブレイクスとも言われているので、どちらが間違いってことはありません。日本ではボルティモア・ブレイクスの方が知られているので、ボルティモア・ブレイクスで統一します。

ボルティモア・ブレイクスが産声を上げたのは、Club Fantasy、 the Paradox、Hammerjack's、Odell's、 Club Choicesと言ったボルティモアのクラブシーンです。

1980年代〜1990年代にかけてクラブ「the Paradox」では、ヒップホップをテーマにしたビッグイベントが開催され、当時とても人気がありました。当時、the Paradoxの金曜日のイベントでDJをしていた KW Griff らが、イギリスのブレイクビーツのレコードに影響を受けて、ブレイクビーツを自分たちのDJセットや、楽曲プロデュースに取り入れて行きます。
当時UKのレーベル:Blapps! とそのサブレーベルから1989年〜1992年にリリースされた
"Don't Hold Back", "Too Much Energy" "Let The Freak"などはボルチモア中でヘビープレイされています。

まずHip Hopカルチャーの中に、ブレイクビーツが入り、そしてイギリスのテクノ、ハウスなどのレイブカルチャーが伝えられた所が、ボルティモア・ブレイクスの産声だと言われています。

同時期、Scottie B., Frank Ski, Big Tony, and DJ Spenなどのプロデューサーは、彼らはどんなスタイルの音楽でもmixできる優秀なアーティストとして地元で知られていました。ヒップホップ、R&B、ハウス等等。Scottie Bは、ボルティモア・ブレイクスの父と呼ばれる人物ですが、その彼とその周りの友人が、ちょうど1989-1990年頃、自分たちの好きな曲をサンプリングして、ループする手法が流行ったそうです。そして、その何でも自分たちの好きな音をループして楽曲を制作していきます。

ブレイクビーツのネタやよく知られているHip Hop、R&B、ジェームスブラウン、
アメリカのアニメ「South Park」の声や、「SpongeBob」のテーマソングなどもサンプリングして、楽曲を作って行きます。

Scottie Bは、ボルチモア・ブレイクス初期の音の事をこのように表現しています。
ゲットーミュージックであるボルチモアのクラブシーンでは、詐欺やけんかが耐えなかった。だから喧嘩=fightingの精神が音楽にも現れている。
この手の音は、踊りたくなるか、誰かの顔にパンチを入れたくなるか、そんな音なんだ。

そしてScottie Bは1994年にUnruly Recordsレーベルを開始。このレーベルは、今現在ではボルチモア・ブレイクスの中でも最も成功したレーベルとしても知られています。このレーベルには、Rod Lee, Blaqsarr, KW Griff, and K-Swifttらがリリースをしています。

そしてDiploが、ボルチモア・ブレイクスを世界的に広めた人物です。フィラデルフィア出身のDiploは、ボルチモア・ブレイクスの影響を受け、それを自分のMixにも取り入れます。(フィラデルフィアとボルチモアは電車で1時間位、距離にして150kmない位)そして、NYでもついにボルチモア・ブレイクスが広まり、 Gwen Stefani “Hollaback Girl"のDiploのRemixも注目を集め、一気に世界にボルチモア・ブレイクスが広がります。


音的な要素でいうと、BPM130前後。ボーカルのループが入っているのがほとんどです。
ブレイクビーツ、ハウスが混ざり、(高速のブレイクビーツ)マイアミベースのハイテンションな部分やスピード感を維持したものとも言われています。またバイレファンキともよく似ていると言われています。バイレファンキは、場所によってはマイアミベースと呼ばれたりすると言いますから、似ているのは当然でしょうね。

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